たんぽぽ院長のつぶやき

「カイロプラクティックたんぽぽ」院長のブログです

慢性疲労症候群の最大の増悪因子は寒冷刺激

慢性疲労症候群へは、「冷え」はダメージが大きいようです。
また、慢性疲労症候群に限らず、寒冷によって増悪する症状は非常に多いものです。
寒冷刺激への対策は十分に施したいものです。


慢性疲労症候群の最大の増悪因子は寒冷刺激

国の患者数が400万人とも500万人とも言われる慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome;CFS)。日本疲労学会から新たな診断指針が公表されて話題になっている。これまでの診断基準は1992年に厚生省研究班により策定されたもので,15年ぶりの改定となる。東京女子医科大学青山自然医療研究所クリニックの班目健夫講師らは,CFSの増悪因子と改善因子について検討し,寒冷刺激が最大の増悪因子になるなどの結果を得ている。

27例の増悪・改善をPSで判定


表1 表2
 米疾病管理センター(CDC)によってCFSが症例定義として発表されたのが1988年。以来20年間,日本でもさまざまな議論が重ねられてきたが,日本疲労学会は「6か月以上持続する原因不明の全身倦怠感(慢性疲労)を訴える患者に対する診断への指針」として3つの前提条件からなる新しい診断指針(表1)を公表した。
 この診断指針を「より現実的な診断指針になった」と評価する班目講師は,かねてからCFSの治療について多角的に研究を進めている。その1つが,増悪因子と改善因子の検討だ。
 対象は12か月以上経過を観察しえたCFSの男性6例(25〜44歳,平均33.7歳),女性21例(21〜65歳,平均36.1歳)の計27例。増悪因子と改善因子はパフォーマンス・ステータス(PS,表2)が1以上増悪,あるいは改善したと推測される事柄をそれぞれ増悪因子,改善因子と定め,担当医と患者がともに納得したものを取り上げて比較検討した。

感冒症状を併発し増悪


表3
 それによると,増悪因子で最も多かったのが寒冷刺激。気温の急激な低下,冷房に長時間さらされたなどによって感冒症状を併発し,増悪したケースが8例認められた。
「これら8例において感冒は増悪の誘因とは考えず,寒冷刺激が根本的な増悪因子と考えられた」と班目講師は分析する。
 次いで多かったのが気圧の変化。台風が接近したときに増悪したケースが3例あり,ほかに雨降りと飛行機搭乗時の気圧変化で増悪した症例がそれぞれ1例ずつあった。
 このほか,下痢3例,月経3例,精神的問題2例などがおもな増悪因子として認められた(表3)。

改善因子は逆に加熱・保温
 一方,改善因子としては,向精神薬,漢方薬,加熱・保温がそれぞれ7例ずつあった(表3)。
 まず向精神薬は,アモキサピンが3例で有効だったほか,塩酸イミプラミン,エチゾラム,さらにフルニトラゼパムとゾピクロンの併用が有効なケースもあった。
 漢方薬では,芍薬甘草湯が2例に有効だったほか,真武湯,人参湯合当帰芍薬散,越婢加朮湯,清肺湯合麦門冬湯,五苓散,茯苓四逆湯がそれぞれ1例で有効であった。
 これらの結果からわかるように,アモキサピンが有効だった3例以外,薬物療法では一定の傾向は認められなかった。
 むしろ注目されたのは,加熱・保温が改善因子になっていたケース。今回の調査で,寒冷刺激が増悪因子となっていたケースが8例と最も多かったのに対し,加熱・保温が改善因子と認められたケースは7例と逆相関を示している。

灸も有効な治療法
 以上のデータに基づき,班目講師は次のように考察する。
「PSの増悪因子を知ることで,疲労倦怠感増悪の予防に役立てようと検討し,クローズアップされたのが"冷え"。冷えは医学用語でなく,日常生活上の用語だが,薬物療法以前に改善すべき重要な因子だと考えられる」
 例えば,それまでシャワーを浴びていただけのケースでは,浴槽に浸かる入浴法を勧めた結果,変更後約1週間でPSが4から2までに改善した。同様に,就寝時に湯たんぽを利用する,あるいはシーツの下に毛布を敷いた結果,PSが1〜2改善した例もある。
 これらのほか,灸の効果も見逃せない治療法だ。
「伝統的な灸も近年はポピュラーではなくなっているが,加熱・保温治療としては最たるものと考えられる。実際,かかとの中央部の失眠と呼ばれるツボに灸をすえるだけでPSが改善したケースが4例あった。灸は自分自身で施行可能で,治療コストも低く抑えられるメリットがあり,試みる価値は十分にある」
 また,CFSでは微熱とともに寒気を訴える症例が多いが,同講師は十分に加熱・保温するとこれらの症状が比較的速やかに改善するケースを数多く経験しているという。 「微熱が続くと消炎鎮痛薬を頻用しがちだが,同薬は交感神経を刺激して身体を冷やす働きがあるので,微熱と寒気の改善にはむしろ十分な加熱・保温が重要」と指摘している。

治療に際しては生活指導を
 CFSは,直接生命にかかわる症候群ではないが,社会生活はもとより日常生活にも支障を来す。その治療は,薬物療法だけでは難渋しているのが実状とされている。
 今回の検討でも同様の結果が認められたが,班目講師は「個々の症例で適応する薬剤が異なると推測される。ある薬剤で十分な効果が上げられない場合でも,他の薬剤で効果が期待できる可能性があるので,各種薬剤を根気よく,また注意深く試みることが必要だろう。ただし,生活習慣から生じた冷えは薬物療法だけでは改善できない。医師は治療に際し,加熱・保温のケアとともに早寝早起きで自律神経のバランスを改善するなどの生活指導を積極的に行うようにして欲しい」とアドバイスしている。
[Medical Tribune 2008年8月7日(VOL.41 NO.32) p.64]






大学生で疲労と食生活との関連示す

疲労感の強い学生では、主食は米飯が少なく、めん類が多い傾向があるようです。
それから、これは一般的にもよく言われている内容と一致しますが、副食は野菜が少なく、魚介類、豆類、果実類も少ない傾向が見られたようです。
主食にめん類が多いというのは、そばやうどん、パスタに偏っているというよりも、インスタントラーメンやカップ麺をよく食べている、ということなのかも知れませんね。
インスタントラーメンやカップ麺は、たしかに美味いですが、栄養面に弱点がありますからね。
日頃、疲労感を感じている方は、学生さんに限らず、食生活を見直すことが大切ですね。


大学生で疲労と食生活との関連示す

 関西福祉科学大学健康福祉学部健康科学学科の倉恒弘彦教授らは,同大学の学生52人を対象に疲労度と食生活に関する質問票調査を実施。疲労度スコアが健康成人の平均値+2SDを超える疲労感の強い学生では,主食は米飯が少なく,めん類が多い一方で,副食は野菜が少なく,魚介類,豆類,果実類も少ない傾向が見られたと報告した。

疲労危険群では米飯少なく,めん類が多い
 同大学の学生52人(男性18人,女性34人)を対象に,疲労に関する20項目のアンケートと,エクセル栄養君Ver2FFQgを用いて1週間の前向き食事摂取頻度調査を実施。アンケートの結果,疲労安全群(健康成人平均スコア+1SD以下)25人,疲労要注意群(同+1〜2SD未満)12人に対し,疲労危険群(同+2SD以上)は15人と多数であり,これら3群の1日当たりの食品・栄養摂取推定量について検討した。
 その結果,主食は,疲労安全群に比べて,疲労危険群では米飯が少なく(287.0±92.5g対210.9±70.1g,P=0.02),めん類が多かった(ゆで:49.4±64.3g対78.9±48.1g,P<0.05)。副食は,疲労安全群に比べて,疲労危険群では野菜が少なく(生:160.8±82.5g対113.6±91.0g,P<0.05),魚介類,豆類,果実類も少ない傾向があった。また疲労危険群では魚油に多く含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸が少なく,n-6/n-3系多価不飽和脂肪酸比は5.8±0.9と疲労安全群(5.2±0.9)よりも高かった(P<0.05)。
 そのほか,疲労安全群に比べて,疲労危険群ではマンガンが非常に少なく(P<0.001),Mgや亜鉛,銅などの無機質も少ない傾向があった。また,脂溶性ビタミンではA・レチノール当量,Kが少なく(各P<0.05),Dも少ない傾向があった。水溶性ビタミンではB12,Cが少なく(各P<0.05),B1 ,B6 ,パントテン酸,葉酸も少ない傾向があった。
 以上から,倉恒教授は「主食を米飯中心にして,野菜や魚介類を含む多種類の食品を組み合わせて取ることが,n-6/n-3系脂肪酸比やビタミン・無機質摂取を改善し,疲労軽減に役立つのではないか」と述べた。
 なお,同研究では疲労危険群は朝食欠食率が高く,夕食を夜9時以降に取る頻度が高かったという。
[Medical Tribune  2008年4月3日(VOL.41 NO.14) p.23 第4回日本疲労学会]








慢性疲労時は副交感神経機能が低下

慢性的な疲労と自律神経の不調。
疲労によって、自律神経の活動・緊張モードである交感神経が緊張状態に陥り、リラックスモードである副交感神経機能が低下することが、明らかになったようです。
活動モードにスイッチが入っているのに、疲労してしまっているカラダとの間でバランスが保たれていないとうのが、その背景のようですね。
当院で行っているような手技療法は、身体をリラックスモードに導いていくと言う点で、これまでのさまざまな研究・報告などでも効果が高いと言われていますから、慢性疲労にお悩みの方にも、お勧めですね。



慢性疲労時は副交感神経機能が低下

 慢性的な疲労感を訴える疾病ではしばしば自律神経失調症状が認められる。大阪市立大学システム神経科学の山口浩二氏らは,循環器疾患患者などを対象に加速度脈波のa-a間隔周波数解析による自律神経系評価について報告。慢性疲労時には,交感神経機能を反映する低周波成分(LF)は不変だが,副交感神経系を反映する高周波成分(HF)が低下し,相対的に交感神経緊張状態(LF/HF上昇)となることを示した。

疲労感が高度なほどLF/HFが上昇
 CFSや慢性疾患では疲労感とともに,頭痛・頭重感,動悸,胸内苦悶,肩こり,筋痛・関節痛,めまい,のぼせ,消化器症状などが高率に出現する。器質的異常が見られない場合,多くは副交感神経系に対して交感神経系が優位になることに起因する自律神経失調症状と考えられる。
 山口氏らは,CFS患者の自律神経系機能評価として,加速度脈派のa-a間隔周波数解析により交感神経由来のLF(0.02〜0.15Hz),副交感神経由来のHF(0.15〜0.4Hz)を定量したところ,Visual Analogue Scale(VAS)による疲労感が高度なほどHFが低下するが,LFは健康人と差がないこと,その結果としてLF/HF比が上昇し,交感神経緊張状態となることを報告している。
 さらに,CFSと同様に病的な慢性疲労を訴える疾患として,循環器疾患(高血圧症,慢性心不全),C型肝炎,糖尿病,炎症性腸疾患(クローン病,潰瘍性大腸炎)および感染症(肺結核症,HIV)の患者を対象に自律神経機能評価を試みている。
 これまでの解析では,C型肝炎を除いて,疾患重症度とLF/HFは必ずしも関連しなかったが,いずれの疾患でもVASによる疲労度が高度なほどHFが低下してLF/HFが上昇し,交感神経緊張状態となることが示された。疲労以外の自律神経失調症状としては,高血圧症では前胸部痛,胸部圧迫感,動悸が,C型慢性肝炎や糖尿病では頭痛・頭重感,便秘,頻尿が多いなど,疾患によって異なる傾向が見られるという。
[Medical Tribune  2008年4月3日(VOL.41 NO.14) p.23 第4回日本疲労学会]







肉体疲労の度合い測る「物差し」 日本疲労学会が世界初

肉体疲労の度合い測る「物差し」 日本疲労学会が世界初

 日本疲労学会は16日、健康な人の肉体疲労の度合いを調べる「臨床評価ガイドライン」を発表した。疲れについての世界初の「物差し」となる。「疲れにくくする」などと表示できる特定保健用食品(トクホ)の開発や審査の基準に使われる。

 評価方法として(1)自転車こぎテストでみる身体能力評価(2)自分が感じている疲れを線分上に記入する疲労感評価(3)脈などを利用する生理学的評価(4)唾液(だえき)や尿を調べる生化学的評価の4項目計8種類を示した。

 (3)は最新の研究成果によるもので、指先の脈拍で自律神経機能をみる「加速度脈波法」と、パソコン画面に散らばった記号を素早く探す時間で脳の反応速度を測る「ATMT法」がある。

 疲れた人たちで、特定の健康食品を使った群と使わない群の疲労回復具合を4項目で比較し、効果程度を判定する。

 臨床評価ガイドラインは、近く日本疲労学会のウェブサイトに掲載される。
2008年02月16日 asahi.com



このガイドラインの発表により、自分の現在の疲労度合を認識することができるようになるのでしょうか。
昨日、「過労になると脳下垂体細胞が死滅する」というブログを書きましたが、過労を未然に防げるようになればいいなと思います。
病院に行って、専用の装置や機械などで測定するのではなく、自宅などで簡単に、且つ正確な診断がわかるようになるといいですね。







過労になると脳下垂体細胞が次々と死滅 大阪市大実験

休養はお早めに。

過労になると脳下垂体細胞が次々と死滅 大阪市大実験

 極度の過労によって、脳の中心部にある内分泌器官、脳下垂体の細胞が次々と死滅していることを、大阪市立大の研究チームがラットによる実験でつかんだ。これまでは過労は生体の機能が落ちるだけとみられていたが、実際は生命維持の中心器官の一つが破壊されていることを初めて立証した。熊本市で15日から始まった日本疲労学会で報告した。

 厚生労働省によると06年度の脳・心疾患で死亡した「過労死者」は147人。研究チームは過労を早く見つける「過労マーカー」の開発に役立つと期待している。

 大阪市立大の木山博資(ひろし)教授(解剖学)らは、ラットの飼育箱の底に1センチ強の深さに水を張り、5日間観察した。ラットは体が水にぬれるのをとても嫌う性質があり、立ったまま数分うとうとする程度しか眠れなくなる。徹夜で働く人間と、ほぼ同じ状態だ。

 このような状態のラットの脳下垂体を調べると、5日目に細胞が死滅し始め、下垂体の中葉と呼ばれる部分がスポンジ状になっていた。

 下垂体中葉には、脳の神経核A14という部分から神経伝達物質ドーパミンが供給されている。疲労がつのるにつれて、A14のドーパミン生産能力が減り、下垂体の死滅細胞が増えていた。

 実験後、飼育箱から水を抜くと、ラットはすぐに睡眠をとり、半日後には活動を再開した。しかし、下垂体が元の状態に戻るには数日間かかった。早めの休養が重要であることを示している。
2008年02月15日 asahi.com



記事に書かれているように、過労=生体機能の低下、という認識でいましたが、それだけではすまなかったようです。
仕事に勉強、家事や育児などなど、頑張りすぎてしまうところは、勤勉と言われている日本人の美徳とも言えますが、(日本人だけでなく)やはり、休養はとても大切なものなんですね。
ちょっと頑張りすぎたかなぁ、と思った時には、そこから更にもうひと頑張り!する前に、脳も身体も休ませましょう。

そもそも下垂体はホルモン分泌の司令塔的な存在。
ここの細胞が死滅していくということは、ホルモンバランスへの悪影響も容易に想像できます。

過労→ホルモンバランスの崩れ

過労による体の不調の背景にはこうした実際の変化があったんですね。